約束通り2023年12月14日に、Intelは新型CPUを発表しました。すでにIntelのARK(製品仕様ページ)にIntel Core Ultra processors (Series 1)が記載されています。
性能は期待通りです。ノートパソコンの末型番Hモデルは元々セキュリティがフル実装される傾向にあります。
軽く紹介のつもりがちょっとAI関連の説明が長くなりすぎました。早く知りたい方は、メーカーの特徴なども併せて書いた購入可能モデル紹介ページ内リンクから、読み飛ばすことができます。
僕の直感ですが、Core Ultraシリーズによってノートパソコン価格の底上げがありそうな空気を感じています。
2番目に発売を確認できたDELL社製の【Dell】Inspiron 13 ノートパソコンを見て、モデルナンバーが同じなら新旧価格差がないかなと期待したのですが、すこし状況が変わってきています。
Inspiron13については、プロセッサー選択で、Core Ultra5またはCore Ultra7が選択できます(2024年2月7日時点で5が171,200円から、7が202,200円にて購入できます)。
価格についての考察記事:Core Ultra登場でパソコン価格底上げ?大学進学者数と需要について
HP社では今冬のクリアランスセールをしていて、Core Ultra搭載モデルの初期登場価格に近いセール販売が始まっています。セールは2024年2月13日までになっています。
関連記事:HP 平日&土日深夜(21時~翌8時)限定!4%OFFクーポン
HP社の注目点として、各モデルナンバーで価格を比べたときの希望小売価格が上昇しています。もしかすると今が一番安いタイミングかもしれません。最初に書いておきました。
はじめに
最近は、自分が本当に欲しいと思えるWindowsパソコンがなく、紹介記事が書けなかったのですがようやく、安心して紹介できる状態になってきました。
12月14日の発表と同時に、HP社やDELL社から搭載モデルが購入できるかなと期待はしていましたが、5日後の12月19日に【Dell】Inspiron 13 ノートパソコンでCore Ultraを選択できるモデルが注文できる状態になりました。
Apple社と違い発表と同時に対応モデルのパソコン発売があるわけではありませんが、1ヶ月から3ヶ月以内に対応モデルが出てくると思います。
気になった価格帯的ですが、パソコン本体の定価(希望価格)ベースではCore iシリーズと極端に差がなかったため、今後一気に置き換わっていきそうな予感がします。
軽く紹介のつもりがちょっとAI関連の説明が長くなりすぎました。早く知りたい方は、メーカーの特徴なども併せて書いた購入可能モデル紹介ページ内リンクから、読み飛ばすことができます。
Core Ultraシリーズが一気に市場に流通する可能性がある理由
Core Ultraシリーズですが、一気に市場を席巻する可能性があります。理由は、巨大企業であるIntelが全力で設備投資をしているだけではなく、新しいチップレット方式は、従来のCore iシリーズよりの製造不良が少ないからです。
Intelの設備投資額が半端ない
まず、全力設備投資ですがどうやらIntelは、半導体工場の後工程に1兆円近い設備投資しているそうです。
半導体工場の設備投資で1兆円は珍しい事ではありません。
ただ、半導体製造装置メーカーの話によると、普通の半導体工場の設備投資では、後工程は前工程の3から10分の1の金額が普通と話しています。
素人の単純計算ですが、新設なら11兆円規模の生産増強かもしれません。
個人的には、日本の新聞やニュースの見出しで10兆円という数字を見慣れてしまい、たいした金額に見えません。
1兆円どころか1億円でもすごい金額なのですが、国民全員に10万円ずつ給付した特別定額給付金の補正予算に計上された事業費は12兆8802億93万円でした。
Intelの設備投資額は結構な金額です。
チップレット方式は製造不良に強い
つぎに製造に関することですが、新しいCore Ultraシリーズは、チップレット方式という、小さなCPUコアや半導体を組み合わせて一つのCPUを組み立てる仕組みに変わりました。
ちょっと製造現場的な情報になりますが、半導体の製造は印刷所の印刷機と同じで一枚のシリコンウエハー上に、回路を並べて(面付けして)製造したものを、切り出しています。
最近はプリントパックのようなネット印刷の方が安くなったため、家庭用プリンターで印刷することが少なくなりましたが、A4用紙から名刺を10枚切り出せる名刺専用紙と同じイメージです。
家庭用のプリンターでも、かすれ線などの印刷不良があると思いますが、半導体の製造も同じような不良があります。
例えば名刺1枚のサイズで4枚切り出せるラベル印刷なら、A4一枚で40枚切り出すことができます。名刺1枚の一部のかすれがあっても、ラベルなら3枚は欠損が無い状態で切り出すことができる場合もあります。
そのため、一つの半導体に全部が乗っているシングルシリコンのCore iシリーズに対して、小さな半導体を組み合わせるチップレット方式では、印刷不良が出る場所に重なる部分が少なくなります。
よって、Core Ultraシリーズは、Core iシリーズよりも大量に生産できるメリットがあります。
もうじき、Core Ultraシリーズが、市場を席巻するとおもいます。
なぜパソコンを購入するならIntel Core Ultraシリーズを薦めるか
まず、なぜパソコンをこれから購入するなら、Intel Core Ultraシリーズ一択と考えているかの根拠を書きます。
ずばり、今後AI支援回路が入っているパソコンが第一候補になるためです。AIについては、後ほど詳しく書いています。
あと、純粋に新型CPUを搭載したCore Ultraシリーズと旧世代のIntel Core iシリーズでは体感レベルでの微妙なパフォーマンスに開きがあります。
Intel Core iシリーズとの違い
まず、旧世代の第12世代から第14世代までのIntel Core iシリーズでは、CPUコアがPコアとEコアの2種類まででした。
2023年末に登場したIntel Core Ultraシリーズでは、PコアとEコアに加えて、Low-Eコアの3種類のコアを切り替える仕組みが進化しました。
Windowsでは、想像できないほど多くの細々した処理をしています。例えばUSB端末との通信やオーディオ信号などに加えて、キーボードやマウスの入力処理です。
これらの細々した処理を優先的に処理するLow-Eコアの搭載によって、ごちゃ混ぜで処理されるPコアやEコアに比べて、体感的な反応速度の向上が期待できます。
AI支援回路の実装
さらに、AI支援回路と、PコアやEコアやLow-Eコアは別演算となります。今までCPUが処理していたAI処理が、省エネ設計のAI支援回路によって実行されことで消費電力とCPU負荷を抑えることができます。
AI処理をNVIDIA社の外付けGPUカードへ転送するときにも、CPUに内蔵されたAI回路の方が物理的に近く転送時間が短くなり、CPUパワーを利用しなくても演算できるメリットもあります。
2024年時点でAI処理のネックは、演算用のデータを入ったメモリーからCPUやGPUの内部メモリーへデーターを転送する時間や処理と言われています。
演算を開始するまでの転送時間などによって、2024年4月から5月にパソコンを購入したパソコンと使い比べたとき、明らかな性能差を感じることが目に見えています。
これは経験則ですが、パソコンを長持ちさせる秘訣は、そのとき最高の性能のパソコンを購入することです。
よほど、使用目的が明確になっていない限り、AI機能など色々なものが全部入っているハイスペックパソコンを購入する方が、買い直しや後悔をせずにすみます。
Core UltraシリーズのIntel vProは、EnterpriseとEssentialsの2種類がある
Intel vProは、パソコンスペック表に表示するための認証のようなもので、定められた試験項目にパスしたパソコンにのみ、Intel vPro仕様と表示が認められています。
そのため、CPU機能だけで完結するものではありません。あくまでCPUにIntel vPro仕様と表示するための最低条件にすぎません。
Core UltraシリーズでのMacBook並の快適性やセキュリティ機能が担保できる、Intel vProには、 EnterpriseとIntel vPro Essentialsの2種類があります。
IntelのARK(製品仕様ページ)にIntel Core Ultra processors (Series 1)によると、Intel Core Ultra 7 processor 165HやIntel Core Ultra 9 processor 185HといったIntel vPro Enterpriseに対応したモデルはフル実装です。
Intel vProはCPUだけでなくパソコン設計の独自対応も必要
先に少し書きましたが、Intel vProテクノロジーは、CPUだけではなく、パソコンメーカーがハード設計を含めて独自に対応しないと機能しません。
さらに、カタログにIntel vPro仕様と書くためには、通常のパソコンの何倍もの厳しい試験項目をパスする必要があります。
vPro対応モデルは購入後のメンテナンスが期間が長い
更にメーカーにとって恐ろしいことに、vPro仕様を維持するために、Windowsの仕様変更に合わせた継続的なメンテナンスが必要になります。
法人モデルは製造終了後5年間は有償サポートがあるためメンテナンスが続きます。
vPro仕様のパソコンが快適なわけ
vPro仕様モデルのパソコンは、セキュリティに最大限の注意を払っている金融機関や医療機関に交通管制などインフラで利用されています。
更にvPro仕様モデルのファームウェア容量は通常版が大きくなっています。
こういった見えないところが全然違うだけでなく、安定性も全く違います。
結果的にIntel vProの堅牢モデルの十分にテストされたファームウェア更新は、快適そのものです。
こんな感じで、可能であればIntel vPro Enterprise対応モデルのパソコンを強くお薦めしています。
というより、僕自身がvPro仕様モデルの味を知ってから、通常モデルとの価格差を見ながら近ければ率先的にvProモデルを選択しています。
Core UltraシリーズはAI支援回路が実装
新時代のCore UltraシリーズにはAI支援回路も実装されています。
これならWindows11がAIにどんどんシフトしていっても、2028年まで安全に使えると思います。
AIが組み込まれたWindows11
なんと、Windows11 23H2から、画像の切り抜きや文字認識機能がOS標準機能として組み込まれました。これは、AI機能によるものです。
目新しい機能ではなく、Apple macOS13ぐらいからOS標準のプレビューから「被写体をコピー」をクリックすることで、実用レベルで使っています。2010年頃の画像ソフトに入っていた自動切り取りより断然役立ちます。
さらにAppleでは、画像内の英語やドイツ語などを文字化してコピーできるだけでなく、自動的に翻訳する機能もあります。
1年前から当たり前に利用している機能ですが、今では、なくては困る必須機能として普通に使っています。
Appleシリコンで気づいたAI専用回路の違い
画像の切り抜きや文字認識機能を支援しているのが、Apple シリコンに搭載されたM1〜M3以上に搭載された「Neural Engine」です。
このCPUに内蔵されたAI専用回路ですが、M1からM3までNeural Engineの演算性能は倍々でアップデートされています。もちろんiPhoneでも同じです。
支援回路の体感レベルについて、M1のMacBook Air(8GB RAM)とM2 MaxのMacBookPro(32GB RAM)と、M3 MaxのMacBookPro(128GB RAM)では、違いが、はっきりわかります。
Apple社が開発しているmacOSは、Apple端末でしか動きません。性能によって処理の範囲を切り替えている可能性が高いはずです。ユーザー体験を優先しAIでもたつくぐらいならAI機能をOFFにするはずです。
特に、ドキュメントを日本語翻訳するまでの反応速度が顕著で、M3モデルでは、開いて程なく自動的に日本語に置き換わるのに対して、M1モデルでは何かアクションをしないと、翻訳状態になりません。
これは、M3に使い慣れた状態でM2やM1を使ったときに感じる程度の差です。CPUの演算速度の差も確かにありますが、Neural Engineの違いが、AIの体感に影響を与えているところだと思います。
ハードウェアから見るWindows11のAI機能について
一方で端末が固定されていない、WindowsではCPUにAI支援回路が入っていないなくても、CPU演算処理や、NVIDIA社やAMD社のGPU回路を利用した処理が行われると思います。
ただ、AIに用いる支援回路が弱いと、今後、ChatGPTのようなAIがパソコン内に実装されたとき、体感的に影響が出てくると思います。
Microsoft CopailotはAI
まだMicrosoft社のチャットAI機能であるCopilotは、プレビュー版という形で本格稼働していません。もうその兆候はありますが今後AIによるファイル支援が本格化すると思います。
Intel Core Ultraシリーズでは、全モデルがIntel AI Boostに対応しています。さらに、AI Datatype Support on CPU機能など、今までのCore iシリーズにはなかったAI機能が盛りだくさんです。
それもそのはず、Intel社が今最も力を入れているのはAI性能だからです。
AIに力を入れているのは、Intel社だけではなく、Windowsも同様です。
今後AIは外部サーバー型からパソコン内処理へ移行
2023年時点でOpne AI社によるChatGPTをはじめ多くのAI機能が、外部のサーバーによって実現しています。
1990年代のパソコンは、電話回線で専用サーバーに接続して複雑な処理をしていましたが、1995年頃にはパソコン内で処理をする事が増えました。
2000年代に入り、クラウドや専用サーバーでの処理に戻りましたが、今後は、パソコン内での処理が増えていくと思われます。
一般にはあまり知られていない話ですが、2023年末時点でサーバースペースが逼迫状態になっていいます。その影響で新規受付ができない状態が、クラウドサービス提供会社や企業内の情報管理者の間で話題になっています。
今後は、AI処理をパソコン内で完結させたり、現在はサーバーにすべて送っているデーターをパソコン内で事前処理して、サーバーに送る仕組みに推移していくと思います。
こんな感じで、これからはAI支援回路が必須の時代が来ます。
これからパソコンを購入するなら、Intel Core Ultraシリーズをお薦めします。もしかすると4年後か7年後のWindows大型アップデートで、第14世代Intel Core iシリーズCPU(2023年発売モデル)が足切り対象になる可能性もあります。
ベンチマークスコアは体感スペックは測定できない
よく紹介サイトなどで見るベンチマークスコアですが、体感スペックを測定することはできません。これは、自作PC愛好家として、何度も経験してきたからわかる実感です。
例えば、ベンチマークスコアが18,700で高得点だけど、実際に使ってみたところ、プチフリといった突っかかりや、熱暴走など数値にならない差があります。
確かにカタログの部品名などで選ぶよりは、ベンチスコアを参考にした方がましなケースが過去(2000年代初頭)にはありました。
ただし、ベンチマークスコアがずば抜けて高いから期待して買ったのに、イラつく結果となったパソコンを過去に何台も経験しています。
ベンチマークスコアでは気づけない体感ですが、組み込みCPU等ではソフトウェアのできによって変わってきます。
今回のCore Ultraですが実感できるパフォーマンスの開きは、Windows11がCPUコアへの処理分配の精度が上がることで体感できる可能性が高いです。。
Intel Core Ultra 9 Processor搭載モデル
やっぱり、台湾に本拠地があるパソコンメーカーが早く、マザーボードで有名なASUSというメーカーにあるASUS Zenbook 14 OLEDというモデルから、搭載モデルが登場します。
NECや富士通といった国内メーカーに比べると知名度が低いため、もしかするとAmazonなどで、価格なり品質の安価な製品を作っているメーカーに見えてしまうかもしれません。
以前ネットブックと呼ばれる、安価なパソコンを購入したことがありますが、全体的にASUSのパソコンは、キーボードや画面などの品質が高くなっています。
パソコン部品だけでなく、ガチでプロモデルのモニターを作っているメーカです。スマホではZENブランドが有名です。
DELL社製
世界最大級のアメリカのパソコン企業です。個人的には、コンシューマモデルよりも企業向けモデルがお薦めです。
何回か量販店での販売員さんの説明で「海外メーカーより国産メーカーの方がサポートが良く安心できる。海外メーカーは1年しか保証しない」といった説明を聞きました。
複数の店舗で大体同じような対応なので、説明を聞いたことがある方もおられると思います。
言っていることは間違ってはいないのですが、それは店頭販売があるコンシューマモデルの話であり、DELL直売ショップによる法人モデルは最低でも5年間の製品保証があります。
とはいっても、故障時のサポート受付で何度か転送され技術担当につながると、社内SEに向けた話し方で玄人感があります(もしかしてこっちが素人ではないからかも。。。)。
基本的に、法人対応はコンシューマ対応より無茶振りや期待値が高くなっています。
例えばアメーバー会計など時間あたりの生産性や、かんばん方式を利用している製造企業では、生産ラインが60秒停止すると事後報告と謝罪などがライン長報告になり、1時間停止で工場長、1日停止で本社呼び出しといった厳しい対応になります。
これは、ダウンタイムの損害金額がすぐに数値化されるためですが、こういった、厳しい法人に鍛えられたサポートは、迅速です。企業のデータセンターや社内PCなどでDELLが最終的に選ばれる決め手の一つになっています。
独自のセキュリティーチップなどのセキュリティはHP社が先行していますが、厳格な製品テストや、工場で使われるモバイルパソコンは1kg以下にしないなど独自の設計思想により耐久性はバッチリです。
DELL社製 Coure Ultra選択可能モデル
CPUに、Intel Core Ultra 7 155HとIntel Ultra 5 125Hモデルが選択できる約1.24kgモデルのパソコンです。
電源供給はDisplayPort対応Thunderbolt 4.0仕様のUSB-Cです。ディスプレイは非光沢の13.3インチ(2560×1600)で、メモリーは16GB-LPDDR5(6400MT/s)のオンボード仕様。
DellのVostroやLatitudeなどのビジネスモデルではありませんが、2023年12月19日時点で唯一Core Ultraを選択できる【Dell】Inspiron 13 ノートパソコンは、Core Ultra7 155Hモデルを選んでも、税込と送料込みで167,000円(2023年12月19日時点)でした。
家電量販店では15万円付近が一番売れている価格帯と聞いています。現行Core iシリーズと比べても極端な価格差がないため、今後Core Ultraが一気に置き換わりそうな値段になっています。
HP社製
世界最大級のアメリカのパソコン企業です。国内企業では日立が傘下に入っています。僕が購入するのであれば、家庭用のコンシューマモデルではなく、企業向けモデルを選びます。
理由は、HPのハードウェアセキュリティは、Appleを除く業界トップレベルのハードウェアレベルでのセキュリティ機能を有しているからです。
ビジネス向けノートパソコンを確認したところ、2023年12月31日時点でまだCore Ultra搭載モデルは発売されていないようです。現在テスト中だと思います。
Core Ultraを搭載したコンシューマモデルが2024年1月18日に登場しました。
ゲーミングパソコンシリーズ
個人的には、EvoやvPro認証のビジネス向けノートパソコンをお薦めしますが、Core Ultraを搭載したゲーミングパソコンがついに登場したためモデルを紹介します。
FPS(ゲーム画面のなめらかさ)が命のコンシューマモデルのゲーミングパソコンはパフォーマンス高いモデルが多くなっています。
ビジネスモデルでは販売後も、カスタマーサポートや保守に伴う製品テスト費用がかかる一方で、コンシューマモデルは、vPro認証に対して試験項目が少ないため、少し安くなっている感じがします。
ゲーミングノートパソコンとなるOMEN Transcend 14は、Core Ultra 9の185Hと、NVIDIA GeForce RTX 4070 Laptopを搭載しています。14インチで1.63kgと軽量で、モニターは14インチの2.8Kによる120Hz対応。
WASDキーも色分けして光るキーボード使用で、超低遅延なHyperXワイヤレスヘッドセット同梱が同梱されています。外部モニターにもUSB-C(Thunderbolt4対応)で接続できます。
ゲーミングノートパソコンのOMEN Transcend14より高額ですが、反転できる16インチタッチパネル仕様のHP Spectre x360 16-aaは、ビジネス向けノートパソコンに近くなっています。
使い始めるとこれなしでのノートパソコンなどあり得ないと思える、顔認証と指認証にも対応しています。開いてすぐにログオンは、MacBookと同じ感じで最高です。
16インチというサイズから、家から持ち出して使う感じはしませんが、HP Spectoreにも搭載された、前面カメラにより視線を外すと画面が暗くなる機能は、外で使うときにかなり便利です。
人感検知カメラシステムのGlamCamは、HPの他のモデルで使っている人を見たことがありますが、うわぁすごーい。といった感じで実用的です。事務所の作業などでも大活躍です。
こういった作り込みは、HPなどパソコンメーカーならではです。
HPの法人モデルで使える標準セキュリティWolf Security
HP社製の法人モデルには、標準機能としてHP法人パソコンに標準インストールされているWolf Security for Businessが入っています。
これは、Windows標準セキュリティ機能のMicrosoft Defenderと補い合って動作する、企業向け有料版と同じエンジンが利用されているセキュリティソフトです。
追加費用なしの標準版でも、マルウェアからの保護機能(HP Sure Sense)と、ソフトウェアだけでは実現できないハードウェア強制型の脅威の封じ込め機能(HP Sure Click)が付いてきます。
HP Sure Clickは、ExcelファイルやHP Sure Clickによって怪しいと判断されたファイルを、ハードウェアによるセキュリティ支援機能であるMirco-VMを利用して隔離環境で実行するセキュリティ機能です。
ブラウザには、アドオンとしてHP Wolf Security Extensionが入っており、隔離環境で動作するSecure Brouwserも内蔵されています。
色々調べていくと公式ページのHP Wolf Security Emotet関連記事では有料版のENTERPRISEなら守れるとアピールしているように見えてしまいます。
アフェリエイト向けセミナーでHP社の担当者にも確認したのですが、警告時のUIが違うだけで、性能は同じそうです。
聞いただけでなく、実際に辞書サイズのHP製パソコンを愛用しているのですが、追加費用なしで使うことができる標準版のWolf Security for BusinessでもExcelファイルに偽装されたEmotetを検出して隔離してくれました。
仕事などでE-Mailのやりとりを頻繁にすることが無いと、個人ではセキュリティソフトを使っていても、めったにウイルスに感染することはありません。
ただ、時々パソコンゲームで有志の拡張機能や改造機能を提供するMOD実行ファイルなどで、本当に怪しいものを見つけることがよくありました(2010年頃のNorton Internet Securityの体験です)。
最近はハードウェアの深部に入り込むウイルスも多くあり、ゲームなどをやる場合にも、確実に捉えてハードウェアレベルで隔離してくれるセキュリティソフトは安心です(だから僕は個人的な資産管理用のパソコンとして、米国企業のHP社製法人向けモデルを使っています)。
関連記事:小型で実用的な国語辞典サイズのHP ProDesk 405 G8 DM
ソニースプリットを受け継ぐVAIO
SONYブランドといえばVAIOです。1997年頃に購入したコンシューマ向けVAIOは本当に1年で故障してカクカクするし良い印象がありませんでした。
ところが、2006年に購入した法人モデルのVAIO(B5サイズノート)は2023年まで全然故障せず現役モデルとして稼働しています。
以前からVAIO直営ショップおよびSONYストアから購入することで標準で3年間の保証がついてきます。
2009年頃液晶モニターに黒線がやノイズが出たりとトラブルがありましたが、標準保証でマザーボードと液晶と内部配線を標準保証で無償交換してもらえました。
現在は家計簿やE-Mail専用端末として辞書サイズのHPパソコンに移行していますが、法人モデルのVAIOは2010年ごろHDDをSSDに換装をして以降ノーメンテで稼働し続けました。
引退後はネットワークから外しWindows7を入れてフリーセルマシーン(Windows3.1時代から標準搭載されている有名なカードゲーム)になっています。ゲームマシンになりヘッドホン端子からの音が良いことに気づきました。
もう17年以上使われ続けキートップの文字が剥がれてますが、まだまだ現役で使い続けることができそうです。
工事現場仕様のPanasonic製を除けば、2023年になっても家電量販店で陳列されている国内のパソコンメーカーのどれも、パソコンのラベルを隠すとどれも同じに見えてしまい独自性を感じませんが、SONYのVAIOは違います。
2022年に、VAIO社による製品紹介ZOOMイベントに参加したのですが、さすがSONYと思える機能や、定評のある冷却性能に加えて、ノイズキャンセル機能などSONYらしさのあるパソコンです。
ちなみに、SONY社ではなくSONYから分社した長野県にあるVAIO社が小さな工場(VAIO社いわく)で製造しています。
製造から販売までの情報共有がつながり、企画開発段階から、製造部門やサポート部門が参加することで、低コストと耐久性の高さを強くアピールしていました。
確かに、VAIOの低価格製品はわかりませんが、フラグシップモデルは、使っていて気持ちが良い製品です。
VAIO購入は代理店販売扱いになりますがSONYストアから、VAIO Z VJZ1421なども購入することができ、ソニーストア受付での3年間の長期保証が標準状態となり有償延長保証も選択できると思います。
※(VAIO購入が2006年なので今はわかりませんが、SONYのBDレコーダーの注文と同じならできるはずです)。
VAIO直営ショップとSONYストアの価格について
VAIO直営ショップでも同様のクーポンが出ていますが、SONYの製品登録サイトのMy Sonyへ、所有しているブラビアなどSONY製品のユーザー登録をしておくと色々クーポンが出ていることがあります。
例えばブラビア(SONY製のTVブランド)を登録している方が対象となっている「VAIO製VAIOご優待15%OFFクーポン」などです。もちろん、VAIO以外にもブラビアやBDレコーダーも大型クーポンが時々出てきます。
確かに、価格だけ見ると、直営ショップよりECサイトの最安店で購入した方が安いケースもあります。
ただ、直営ショップのキャンペーンによっては、最安値店で3年間の自然故障保証をつけた金額付近まで近づく事もあります。さすがに逆転はしませんが、量販店価格よりは安いケースが多いです。
自然故障など直営ショップとECショップとの違い
ECショップが購入時に加入することができる自然故障などの3年保証の多くでは、修理に本体以外の付属品を全部送る必要があったり、修理センターへの片道送料の負担に加え、補償金額が購入金額までなどの制限があります。
SONYストアの標準長期保証では往復の送料は無料で修理限度額といった金額制限はありません。
ECショップでオプション購入できる延長保証の約款を細かく読んでいくと、保証対象外ケースに、故障に見えたけど、再セットアップで治ってしまった場合が対象外で実費請求といった項目が入っているものがありました。
SONYストアなら、そういった再セットアップで修理が完了しても、保険保証対象外となったり追加の修理費用や送料負担は発生しません。
とりあえず、サポートセンターに連絡して送って下さいと言われたら全部任せて大丈夫です。
また、時間的にも自然故障などの保険サービスでは、メーカーへ直接修理依頼に対応していないケースがほとんどです。
まず、保険会社の受付センターへ連絡してから、指定された受付センターに送り、受付センターで故障確認をしてから、メーカー修理拠点へ輸送され修理が終わると、保険会社の受付センターに戻り、そこから家へ輸送されるケースが多いです。
最短でも手続きや輸送だけで、2営業日以上かかるため、時間や心労などを含めた総合的なサポートの面では、SONYストア購入やVAIO直営ショップからの購入が一番安心だと思います。
Microsoft社製
Microsoft社の所有する工場が製造しているかどうかはわかりませんが、Windowsの開発元であるMicrosoft社がSurfaceというブランド名で販売しているパソコンです。
僕の中のイメージではSufaceは軽い代わりに、NVIDIAのGPUを搭載しているモデルがなく完全に事務系のパソコンでした。
ところが、クリスマスセールで見かけた、Surface Laptop Studio 2には、なんと、「NVIDIA Studio プログラム」の認定を受けているモデルがありました。
Surface Laptop Studio2ではGPUを、NVIDIA GeForce RTX 4050と4060に加えて業務用途で安定性がピカイチなNVIDIA RTX 2000 Ada Generation Laptop GPUから選択できます。
さすがに、1.8kgを超える、Surface Laptop Studio2は、Surfaceというイメージから離れてしまいますが、学割モデルに加えて、法人モデルもあり、安定性という面では、魅力があります。
軽くてモバイルに向いているSufaceにはNVIDIA GPUは難しいと思いますが、Intel Core Ultraシリーズの内蔵GPU性能は、NADIA GeForce GTX1060相当以上の性能があるとニュースメディアには書かれていました。
ゲームをするには十分とはいえませんが、アップデートや機能拡張が多いMicrosoftが製品開発の基準モデルとして作っているパソコンなので、安定性はピカイチだと思います。
MacBookと同様、パタッと閉じて停止して、開いてすぐに使える使い勝手の良さがあります。次の打ち合わせ準備や業務報告書の作成など、新幹線内での仕事にも最適です。
あまり知られていませんが、Microsoft Store直営ショップから購入すると、配達から60日間以内なら送料を含めて全額返品保証になっています。
さらに、購入後60日以内にMicrosoft Storeで価格が下がった場合、差額が払い戻されます。個人購入では90日間のテクニカルサポートもついてきます。Surfaceの購入はMicrosoft Storeからの購入をお勧めします。
マウスコンピューター社製
正直に書きます。マウスコンピューターはBTOと呼ばれる、選択したパソコンパーツを組み合わせて製造されるパソコンを作っているメーカです。つまり、独自に基盤設計やファームウェア開発をしていません。
中の人ではないためはっきりわかりませんが、MSI社製の部品を組み立てで多く使っているようです。
どの業界でもそうですが、外部メーカーとの力関係は、出荷台数がすべてです。マウスコンピューターでは、使用するマザーボードの種類を共通化することで、使用部品に対するサポート資源が集中化されています。
つまり、委託専用設計の共通部品を使うことで、一つの部品の出荷台数が増え、結果として製造メーカーによるメンテナンスが継続的に行われる形になっています。
MSI社はWindows98の頃からだと思いますが、NEC社が発売したパソコンの内部基板をOEM生産をすることで技術を高めていったと、2000年頃のMSI社製マザーボード(自作PC部品)の箱かカタログで読んだ記憶があります。
自作PCをやっていた頃の、2000年頃の記憶ではASUS社、GIGABYTE社、MSI社の3社が大御所と言ったイメージが残っています。
僕の中の自作PC部品グラフィックカードでは、マザーボードは後発としてのASUS社から分社したASRock社製になりましたが、第一選択メーカーです。
MSI社は多数の製品を発売していてなかなか、個別部品へのファームウェアメンテナンスがASRock社より弱いところがありますが、それは自作PC部品としてで、OEM部品としてしっかりサポートされていればかなり安定して、良い部品メーカーだと僕は思います。
ただし、MSI社も自社でパソコンブランドを持っていて、先行販売しています。実験するなら自社製品で行い、その後その経験を元に、OEM生産に入ると思われるため、マウスコンピューターでの最新モデルの登場は、少し遅れるかもしれません。
マウスコンピューターのメリット
マウスコンピューターは部品組み立てによるBTOメーカーのため、Apple社やDELL社やHP社と比べるとハードウェア的に、弱いところがあります。その代わり、サポート体制はピカイチです。
ここでは、マウスコンピューター製のパソコンを買う最大のメリットとなる、サポート体制のメリットについて書いていきます。
1年に1回から2回あるWindows大型アップデートや時々のアップデートが終わりパソコンを起動したとき、初期設定画面が出てくることはないですか?
Windowsの初期設定では、既存のアプリの設定からプライバシー設定など、なんだか色々選択し直さなければいけない状況になります。
これは、パソコンのセットアップをしたことがない人からみると、はかなりのハードルだろうなと僕は感じます。
パソコン初心者が戸惑うパターン
例えば、Windowsアップデートの新機能の自動反映により、今まであった機能が使えなくなったり、別のアプリに変わったりするケースなどです。
Windowsを起動した直後や、Windows内蔵WebブラウザのMicrosoft Edgeをはじめ、いつものアプリを起動した途端に、新機能の案内がいきなり表示される事も多くあります。
新機能についてはじめに利用しますか?といった案内があれば良いのですが、Windowsの場合いきなり有効になって登場するため、パソコンになれない身内から毎回「いつもの場所にない」とよく電話がかかってきます。
身内から相談があっても、Windowsのアップデートによるものなのか、それとも「動かなくなったら、とりあえずボタンを押しまくって、何もしてないのに壊れた」と相談してくる昭和世代のパターンなのかがわからず困ってしまいます。
プライバシーなどに敏感なEU関係の問題もあってか、色々な設定やプライバシー関連の同意確認などが出た後も、オンオフ設定など色々出ることもあり、悩ましいケースもあります。
プライバシーなどの設定を間違えてプライベート情報が公開設定になっていたり、気づかずに課金機能を申し込むのではないかと言った不安がつきまとうこともあります。
マウスコンピュータ製パソコンに標準付与されているサポートダイヤルに相談することで、親切に教えてもらえます。
マウスコンピューターのサポートダイヤルで、全部のケースを対応してくれるわけではないですが、Windowsのデザイン変更に関する問題や、「拒否」や「同意」といった不安になるポップアップに対する不安などについてもしっかり対応してもらえます。
強調したいことは、身内であるからこそイライラしてしまう、理解不能な説明に対して、最後までしっかりきき対応してくれるサービスは、本当にありがたいサービスです。
以前村上龍氏が出演するカンブリア宮殿(メード・イン・ジャパンで快進撃!ガレージで生まれた異色メーカー)で、マウスコンピューターが、顧客と寄り添うサポート対応により、安心して購入できるパソコンメーカーとしてシェアを伸ばしていると紹介されました。
購入後のアフターサポートを考えると、親やパソコンに詳しくない方へのパソコンプレゼントなどでは、マウスコンピュータが第一候補になるかと思います。
最新CPUのCore Ultraシリーズ搭載パソコンに関しては、HPやDELLといったパソコンメーカーよりも、後発になるかと思いますが、選択肢として登場したら、パソコンに詳しくない身内に向けて一番先に紹介したいパソコンメーカーです。
マウスコンピュータブランド
マウスコンピューターには、法人向けのMOUSE Proブランドと、スタンダードパソコンのmouseがあります。
スタンダードモデルは、価格設定も安くなっているため、スタンダードな品質を求める方にお薦めします。
法人向けモデルは最大5年間の延長保証があり、個人的には、Mouse Proの方が、安心して使うことができると思います。
ただし、ミドルスペックが多いため、国内製作スタジオでの採用実績が増えつつある、クリエイター向けのPCのDAIVシリーズがお薦めです。
法人モデルとは書かれていませんが、国内製作スタジオでの採用実績が増えつつある、クリエイター向けのPCのDAIVシリーズが一番お薦めです。
ここまでのスペックが必要なければ、法人モデルのMOUSE Proが候補になります。少しでも創作的な活動にパソコンを使いたい場合は、クリエイター向けモデルをお薦めします。普段のストレスが全然違ってきます。
Lenobo社製
世界最大級の中華人民共和国にあるパソコン企業です。国内パソコンメーカーのNECや富士通が傘下に入っています。
IBMからブランド移管したThinkPadのサポートは購入後5年たった今でもセキュリティ更新のファームウェア配信が継続しています。
名機と名高いTinkPadはApple MacBookのようなブランド力があります。Lenovoもしっかりブランドを守っているため安心して利用することができます。
購入したからこそわかる注意点として10万円台の安価なモデルは、微妙な感じがするためお薦めはしません。実感を持ってお薦めできるモデルは、割引後に20万円以上になっているモデルです。
20万円以上のモデルなら、IBM ThinkPadのブランドイメージ通りの堅牢で手になじむ品質です(IBM時代からThnkPadは高品質で高級機種です)。
セール価格は標準価格と捉えた方が良い
パソコンとは関係ありませんが、定価30万円とTVで紹介があったミシンが今ならなんと2万3千円といったアピールで購入したところ、2万円台の安価なミシンと縫い目が変わらずがっかりした。
といった話を、ミシン屋で10年以上前に18万円で購入し壊れたミシンの修理依頼で来ていたお客さんとの会話で聞きました。
パソコンも、製造原価より安く購入できる時代は、終わっています。セールは見切り処理品ではなく、ほとんどの場合、セール向けの商品となっています。
とあるチェーン雑貨店のウインターセールでコーヒー豆が半額のセールをやっていました。近年のコーヒー豆は高騰傾向にあり、以前と同じ品質なら2倍の値段がついてもおかしくない状態です。
危ないよぉと言ったのに、半額の魅惑で買ってしましい、封を開けたら。。。。やっぱり、以前の品質ではない豆でした。
価格は正直です。半額のセール商品は元々半額でも十分利益が出る品質です。世界規模で物価高の状況を鑑みると、セール価格はやはり価格品質となります。
逆に、極端なセールをしない商品を、定価や5%OFFクーポンなどを利用して購入した方が、お得なのではないかなと、最近思っています。
確かに3月から5月は、必要に迫られた学生や企業による新入社員のパソコン購入が多い時期で、一番高い状態になります。
5月頃までに売れ残ったパソコンを、8月から12月にかけて割引率で売りさばく商習慣はまだあります。
ただし、2023年時点でIntel Core iシリーズの第12世代から13世代が販売されている状態です。
世界規模で物価高と製造数が逼迫している状況で、以前のワゴンセールのような投げ売りセール価格は少なくなっているため、セール価格を標準価格と捉えた方が良いと僕は思います。