子供の最初に与える入門パソコンとして勧めたマウスコンピューターのmouse E10-VL マインクラフトバンドルパッケージを紹介する中で省いた、2万円という低価格なパソコンに詳しいスペックについて書きました。

10万円以下の低価格モデルのほとんどが販売終了

2万円で購入できた、当記事のmouse E10-VLは9月中頃に販売が終了しました。
2万円で購入できる前提での記事ですが、現時点で買えない状態なので古い記事になっています。
10月初め時点ではmouse C4という39,800円から6万円のクラスが残っていたのですが、10月20日時点でそちらも販売が終了しており、マウスコンピューターで購入可能な安価なノートパソコンは、10万円以上しか見当たりませんでした。
ノートパソコンではありませんが、昔のCDウォークマンに近い形の47,080円からのMousePro Mシリーズも品切れ状態になっています。
64,680円からのHP社製として小型で実用的な国語辞典サイズのHP ProDesk 405 G8 DMで紹介した、HP ProDesk 405 G8は、11月時点で12万4千円からになっています。

この記事は、低学年の子供と軽作業に向いた2万円のタブレットPC E10-VLの続編です。

スペックなどのE10-VL考察

正直このクラスのパソコンでスペックを気にする必要性はあまり感じません。なぜなら価格帯は正直だからです。そうは言っても、気になるのでE10-VLのスペックなどを考察してみました。

物理的な堅牢性や使い勝手について

元々このモデルは、GIGAスクール構想という文部科学省令が全ての教育機関で子供に配布する事を想定して、商品設計されたパソコンです。

子供の使用環境などある程度考慮した上での物理的な堅牢性があるうえ、簡易的な防水性とタッチパネルがあります。

最近はGIGAスクール構想関連で、月額500円ぐらいで利用できる、色々な教育アプリがいくつか見つかりました。ホームスクールや公立学校に通いながら、私立学校並の教材環境を用意できそうな感じがしました。

子供が付けっぱなしでも省エネだから安心

E10-VLの消費電力は、バッテリーの容量が36Whで最大12時間稼働することから、ざっくり1時間に消費する電力は3Wです。

仕様表には消費電力 標準時/ 最大時/ スリープ時が 約 2.55W/ 約 40W/ 約 0.22Wとなっています。最大の40Wは充電中の電力です。充電ロスなどが10%あっても、1回の充電で40Whぐらいで済みます。

ほぼ標準状態で3Wですが、マインクラフト中などにアダプター接続時など6WのCPUがフル稼働すると20W程度は消費する可能性は高いです。

休日に10時間ずっとゲームをしたり、つけっぱなしをしてうたた寝をしても、最大200Whですみます。これは1khW30円で計算すると6円です。実際はもっと消費電力は低いと思います。

ゲーミングパソコンの消費電力

参考にロークラスのゲーミングパソコン(RTX3050クラス)の消費電力は、何もしていない状態で実測で1時間に60Wぐらい消費し、ゲーム中は250Wぐらい消費します。別途24インチのモニターが20W消費します。
合わせると90Wから270Wになります。10時間プレイするとおおよそ75円ぐらい電気を使います。
Core i9とRTX3090の組み合わせのハイクラスになるとゲーム中の消費電力は450Wから650Wにもなります。

実測でゲーム中に100Wから160W消費するPlayStation4などのゲーム機とリビングのTVを付けっぱなしにするより遙かに省エネです。

使ってもらえなかったら

いきなりメガティブな事を書きますが、子供が興味を示さなくても、車の助手席のヘッドレストにぶら下げて、後部座席から見える子供専用のTVにしたりと、つぶしはきくと思います。

簡易防水なので台所での、レシピの確認などにも使えそうな気がします。

カメラも付いているので、家庭菜園の記録用や、おじいちゃん、おばあちゃんのフリーセルマシンなどにも使えます。

Windowsなので、全く役に立たない端末になることは無いと思います。

安いパソコンは今後少なくなるかも

今アウトレットになっているインテル Celeron N4100搭載のmouse E10-VL-WAですが、何となくこのモデルがなくなると、N4000というコアが2つと半分になるモデルだけになりそうな気がするのです。

ホントは、18,000円でアウトレットになっているタイプが良いのかもしれませんが、子供の入門機としてマインクラフトが付いていた方が、良いのではないかと思いました。

CPU比較 Celeron N4000とN4100とN5100

今回、N4100のパソコンを触ってきました。

1万3千円代の安いmouse E10-VLに搭載されているCeleron N4000も触ってみましたが、あまりにも反応が鈍すぎたので、僕は奨めない方がいいなと思いました。

N4100のCPUを搭載したノートパソコンでは、Excelシートが何枚もある物は厳しそうですが、町内会のお祭り会計報告書やお小遣い帳程度であれば普通に使う事ができました。

1280×800と解像度が低いこともあり、動画再生とエンコードのハードウェア支援機能が付いているので、YouTubeとZoomは普通に表示ができました。

体感的にはバッテリー駆動中になり省電力モードに移行したCore i7-8550Uのノートパソコンと変わらない感じがします。

普通のノートパソコンとの性能差

まず、体感速度に大きな影響を与える、ストレージがSSDに対して半分ぐらいの速度しか出ないeMMCモデルなので少し遅く感じます。

SSDでの標準的な速度は500MB/sで、eMMCでは200MB/s程度が一般的です。ちなみにHDDの速度は80MB/sから170MB/sの間です。

通常のノートパソコンと同時に再起動をさせてみたのですが、起動中のサークルが消えるぐらいでようやく、終了処理が終わり、サークルが表示されるぐらいの差がありました。

起動時間はおおよそ1分30秒ぐらいで、とりあえずパソコンのスイッチを入れてから準備を始めていたWindows95に近い感じです。

起動してしまえばそこそこ使えますが、ウイルススキャンなどは、かなり時間がかかりそうな気がします。

キーボードのサイズ

キーボードのサイズは画面が10インチなので、ピッチは16mmとなり、通常の19mmより小さめになっています。ただし、子供の手のサイズを考えると、小さい方が打ちやすいかもしれません。

7歳の子供が打ち込んでいる様子を見るとジャストサイズのような感じがします。中学生になると、手のサイズが大人とほとんど変わらないため小さく感じます。

子供はキーボード利用よりも、画面がタッチディスプレイでの利用が多いと思います。E10-VLはマルチタッチ対応のタッチディスプレイです。

外付けモニターのHD画質について

色々なソフトが常駐しているWindowsでは、勝手に表示されるニュースアプリなどの影響でメモリー消費量が多くなり、動画再生が少し厳しいかもしれません。

E10は、メモリーが4GBしかありません。しかもグラフィックメモリーと共用になっています。ハードウェアのエンコーダーがあってもHD画質の動画を再生するとき展開するメモリー空間が必要になります。

解像度の1,280×800のディスプレイは、HD画質の1920×1080に対して半分のメモリー容量で表示することができます。

パソコン作りはバランスです。外部ディスプレイへの接続などHD画質の表示は期待しない方が良いと思います。

気になる未発売 新機種考察 Celeron N4000とN4100とN5100

Celeron N4000とN4100は2017年に登場したCPUで、現在は2021年に登場したN5100が同価格帯の新モデルになっています。

ただし2022年8月時点でN5100が採用されたパソコンはほとんど販売されておらず、N4000とN4100からの置き換わりはまだ進んでいません。

Celeron N4000の後に出たほぼ性能が変わらないN4020の後継に当たる2コアの安価なCPUは現時点では出ていないようです。

スペック表の違い

CPUの比較についてはIntelの公式情報からIntel CeleronのN4100とN4000とN5100比較表が正確です。といっても、マニアックな情報なので、簡単に説明します。

N4xxxとN5xxxの番号は世代番号になっています。Nx100とNx000はランクになり、100はCPUコアが4つで、000は2つというコア数に違いがあります。

N5系はN4系よりもGPU性能が若干上がっていますが、N4系でも4K60Hz表示ができたりするので古いiCore3よりは性能が高くなっています。

コアが2つのCeleron N6210など非常にわかりにくくなっていますが、N4000よりは、コアが2つのN4100とN5100をお勧めします。

Celeron N4x00からWindows11に対応

古いiCore 3などのパソコンに対する最大のアドバンテージは、Windows11にアップデートできる点にあります。子供向けソフトは特に、セキュリティなどの関係でWindows11でなければ動かないソフトも出てきそうです。

なるべく新しい方が安心です。

将来発売されるN5100モデルについて

2022年8月時点でCeleron N4100モデルが18,000円というアウトレット価格で販売されています。なんとなくN4100モデルはこのまま終息し、在庫がなくなった段階でN5100の新型が登場しそうな気がします。

Cereron N4000モデルは、低価格の魅力から販売が継続しそうな気がします。またN4000は長期保証の法人向けパソコンでも採用例が多く製造終了はまだ先になりそうです。

価格が下がりきったCeleronN4100モデルかCeleron N5100を待つか

気になる新型の価格ですがE10の初値は52,800円からのスタートしました。N5100モデルは3万円から5万円の間で登場しそうな気がします。

同じCeleron N4100でもパーツ構成で速度が変わる

比較的低スペックと言われるCeleron N4100でも、8GBのメモリーとSSDを接続したモデルでは、そこそこ快適に動きます。

SSDの価格が下がってきた10年ぐらい前に、少し動作が遅く感じるパソコンのHDDをSSDに換装するだけで劇的に体感速度が改善しました。

パソコンはCPUだけの性能だけではありません。体感速度に影響があるメモリーとストレージのeMMCの性能がそのままの状態で、CPUだけがN5100にアップデートしても、体感的な速度の差が出にくいかもしれません。

N5100にアップグレードと共に、メモリーを6GBにしてSSDに変更してしまうと、6万円から8万円台からのスタートになりそうな気がします。

またCPUだけが違う下位モデルも底上げしてしまうので価格帯的に厳しそうな気がします。

新CPU版を待つべきか待たないべきかは悩ましい

Apple製品が為替変動により突然値段が上がりました。間違いなくパソコンの値段は上がることが予想されます。

パソコンは為替の影響が響いてくる

正直に書くと、E10-VLは画面も1,280×800ピクセルと、一般的なHDの1,980×1080に対して解像度が低く、スピーカーの品質も良くありません。

これは、N5100を搭載した新型が出てもそれほど状況は劇的には変わりません。

最後の値下げのタイミングが終わり、5万円台の登場価格に戻る前に、2万円で購入してしまうのもありかもしれません。

ただし、1年先に使うかもしれないから今のうちに準備しておこうという考えであれば、パソコンの陳腐化は早いので、待った方がいい気がします。

E10-VLの使い所

まず、カメラについては、2,000円から4千円台で販売されているロジクールの外付けUSBカメラ並みの画質があります。

これは、小学校での利用を想定した製品なので少しコストがかかっている感じがします。

さまざまな学習シーンを想定した堅牢性があり防滴仕様にもなっているため、タッチパネルを生かした台所作業にも利用することができそうです。

取っ手を車のヘッドレスに挟み込むことで、後部座席の子供用のモニターにもなるかもしれません。

あと、Windows11への無償アップグレードに対応しています。

Windows 10 IoT Enterpriseモデルについて

E10のラインナップには、Windows10 IoT Enterpriseモデルも入っています。一体これは何なのだろうか?と疑問に思う方もおられると思ったので説明します。

E10-VLとほぼ同じ外観の、MousePro-P101A-IOTS-LT (Windows 10 IoT Enterpriseモデル)に表示された、Windows10 IoT Enterpriseは、マイクロソフトが購入時点のWindows10のバージョンの保守を10年間保証する特別なモデルになっています。

先に結論を書くと、お店の出退勤システムやPOSシステムなど、10年間同じソフトを使い続ける必要が無ければ、選ぶ必要はありません。

Windowsの大型アップデートについて

Windows10や11は、1年間に2回大型アップデートがあります。アップデートよりスタートボタンの位置が左から中央に変わって理、見た目がガラッと変わることがあります。

これでは、業務用とでは操作性が変わってしまい困ってしまいます。

年2回のWindowsの大型アップデートと保守更新画面イメージ

Windowsの通常モデルの保守は、大型アップデートから2年間までしかしてくれません。こうなると、毎年無料更新をしないと、サポートしてもらえなくなってしまいます。

この保守についてはサポートサイクル(ライフサイクル)といわれ、Windows10 Home Proのライフサイクルで決まっています。

ちなみにWindows11にアップグレードできない場合でも、Windows10は2025年10月14日まではサポートを続けると書かれています。

一方でWindows10 IoTモデルは、大型アップデートや11へのバージョンアップをしなくても、10年間不具合修正パッチやセキュリティパッチによる保守を保証している特別なモデルになっています。

Windows IoTを利用する場面(レジと業務用端末)

このように、お店の出退勤システムやPOSシステムなど、10年間同じソフトを使い続ける必要が無ければ、選ぶ必要はありません。

マウスコンピュータの注文と配送について

この記事は、低学年の子供と軽作業に向いた2万円のタブレットPC E10-VLを分解した記事で、何だか、無理矢理感があるまとめ方になってしまいました。

プレゼントの計画の参考に、マウスコンピュータのお届け納期をみると、E10~VLは平日15時までに注文すると、翌営業日から3営業日で集荷されます。

土曜祝日も出荷があるため、水曜日に注文すると日曜日には配達がされそうです。

詳細と購入はマウスコンピュータのmouse E10-VL マインクラフトバンドルパッケージ(2022年9月中頃 販売終了)から確認できました。

6万円以下で購入できた低価格ノートパソコンのほとんどが販売終了

2万円で購入できた、マウスコンピューターさんのmouse E10-VLは9月中頃に販売が終了しました。
2万円で購入できる前提での記事ですが、現時点で買えない状態なので古い記事になっています。
10月初め時点ではmouse C4という39,800円から6万円のクラスが残っていたのですが、10月20日時点でそちらも販売が終了しており、マウスコンピューターで購入可能な安価なノートパソコンは、10万円以上しか見当たりませんでした。
ノートパソコンではありませんが、昔のCDウォークマンに近い形の47,080円からのMousePro Mシリーズも品切れ状態になっています。
64,680円からのHP社製として小型で実用的な国語辞典サイズのHP ProDesk 405 G8 DMで紹介した、HP ProDesk 405 G8はまだ、受注受付中です。

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