Seiren Voiceという新しい音声合成ボイスチェンジャー
動画配信サービス「ニコニコ動画」を手掛けるドワンゴから新しいAIボイスチェンジャーの「Seiren Voice」が5月17日に発売されました。
Seiren Voiceは、マイクで吹き込んだ自分の声を解析し、音声データベースの声色で合成する、ドワンゴの機械学習技術の開発・研究部門「Dwango Media Village」が独自開発した新しいタイプのボイスチェンジャーソフトです。
今回初登場した2つの音声データベースは、「Seiren Voice 結月ゆかり」と「Seiren Voice 琴葉 茜・葵」は共に、税込19,800円(旧価格)でドワンゴジェイピーストアから発売中です。
2023年6月2日に、NVIDIA製GPUがなくても動作するv2版の登場と共に、ついにDLSiteでの取り扱いが開始しました。まだラインナップが少ないですが、Seiren Voiceシリーズ(DLSite)で販売中です。
v2だけが入ったスタンダード版(14,300円)と、v1とv2がセットになったコンプリート版(17,600円)が販売中です。
紹介記事:「【祝砲ドドーン♫】ついにSeiren VoiceがDLSiteで取り扱い開始」
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開発中だった頃公開されていたWeb上で動くデモを試した感じでは、チェンジする声に近い声色で話すと破綻せずうまく変換できました。このソフトが出ると、演技的な発音を作ることができ、ガラッと変わってくる気がします。
音色ですが、文章読み上げソフトのA .I.VOICEで発売されている2人のデーターが使われています。
Seiren Voiceの方が出力される声が、A.I.VOICE版で微妙に感じる音声合成っぽさが、減っていて綺麗だと感じました。
このソフトのコンセプトは「あの人気キャラクターの声になれる(変換できる)」で製品化が決定したと、ドワンゴのプレリリースにありました。
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個人的には、新世紀エヴァンゲリオンで特務機関NERV副司令官を務める冬月コウゾウ(60歳)役を演じた、声優の清川 元夢さん系の声色が出たら、速攻で購入したいです。
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こないだ、立花隆さんのNHKドキュメンタリー番組「見えた 何が 永遠が〜立花隆 最後の旅〜」で、ナレーションで聞いたような気がします。やっぱり、この声はツボにハマります。
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立花さんはこう綴っていますという田中宏樹さんの語りに続き「真の人間性は 自然状態にある 自然人においてこそ 花開いている。。。」から、要所要所で「一千年単位の時間が見えてくるということは。。。」と朗読を始めた声を聞いて、清川さんだと思ったのですが、番組録画を見直したら、文学座に所属する俳優の大原 康裕さんでした。
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いやぁ、とても、出演料など払えないけど、この声を、自分の作品に使いたい。
耳あたりがいい、男声の声が出ないかなと、ホントに期待して待っていたりします。
開発中のWebデモの中に似た傾向の男性の声があったので、待っていればいずれ出る気もします。注目のソフトです。
ところで、Seiren Voiceは、DLsiteでも販売されると思っていたのですが、現在はドワンゴ直営店のドワンゴジェイピーストアのみの販売となっています。
ドワンゴの直営店はECサイトとしては洗練されていないため、オフィシャルサイトのSeiren Voiceから、販売リンクをたどった方が早いです。
あと、ニコニコ大百科によると後日A.I.VOICE Official Shopからも販売を予定しているようです。
となると、迷って買った直後に、DLsiteで目玉商品として取り扱い開始の記念特価キャンペーン、なんてことになる可能性もあり、少しでも迷うのであれば、しばらく様子見が良いかもしれません。
今後の気づき次第、即断即決できる好みの声色ライブラリー(音声データベース)の展開がホントに楽しみです。
DTMステーションにインタビューなどの記事がありました。
[keni-linkcard url="https://www.dtmstation.com/archives/56348.html" target="_blank"]
毎年バージョンが上がって買い直しが必要になるような形は望んでいないけど、盛り上がっていくと良いなぁと思っています。
音声合成でも切り抜き音声でも、実際に手を動かして映像に声を当てるとベテラン声優さんの絶妙な演技の凄みが凄くよく分かります。
そういった感情の細かい演技の表現は今の音声合成ソフトの方向性では行き詰まりそうな気がします。
一方で、大阪大学の石黒研究室のロボット・アンドロイド演劇などの研究とつながっていくと、どうなるのだろうかと興味があったりします。
[keni-linkcard url="https://sisrec.otri.osaka-u.ac.jp" target="_blank"]
どこまで進化するのか楽しみです。