NoctuaのLGA1700対応キットNM-I17XX-MP83

ついにIntel 第12世代CPUを使う準備が整いました。発売開始間近まで準備ができず心配していたCPUクーラ問題を解決するために急遽購入した部品が、パソコン工房さんか到着しました。パソコン工房さんが唐突に「梱包強化宣言」をしていたため、どれぐらい丁重に運ばれてくるかも一緒にチェックしつつ、フランスのチョコレートを彷彿させる化粧箱に入ったNoctuaのLGA1700キットの紹介をしようと思います。

マウントキット購入までの経緯と思い

購入するまでの流れについては前日のブログ記事「Intel 新CPU対応のNoctua LGA1700対応キット先行手配」に書いてありますが、読まずに済むよう簡単に説明すると、Intel第12世代のCPUは、CPUを固定するソケットがLGA1200からLGA1700に変更になったため対応した留め具があるCPUクーラが必要になります。この留め具の購入店選びやら何から何までのゴタゴタなどが書かれています。

実は新CPUの発売についてIntelから発表されてなお、対応したCPUクーラがまだ出回っていない状態だったのです。今回もIntelは発売間際まで情報をあまり出してきませんでした。だから、11月発売もまた延期かなぁと半ば諦めていました。

そんな中、CPUクーラーメーカーのNoctuaが、LGA1700に対応するキットの提供を開始したのです。自社の製品に絶対的な自信を持つNoctuaは常々「物理的に対応可能な場合、必ず対応キットを提供します」と宣言していました。

Intelの全く新しいCPUの登場はもう数年前から出るぞ出るぞと言いながら、発表が遅れてきました。そんな中、僕はNoctuaのこの宣言を見て、来る新ソケットに対応してくれる事を期待しながらNoctua HN-D15を購入しました。ついにその願いが叶う日が来たのでした。

ヨーロッパに住んでいれば、Noctua社に購入証明等の必要物さえForm提出すれば直接無償で提供してもらえます。もちろん無償販売という形なので送料実費の負担は必要ですが、今回は無償提供を受けるためにはLGA1700仕様のマザーボードを購入した人という条件がついていました。

まだマザーボードが発売されてない状態で購入証明の提出は無理なのですが、なんと日本の正規販売代理店のサイズさんが、対応キットを流通してくれていました。

海外からの費用や輸送時間を考えてもかなりお買い得です。というわけで、お店を選んでパソコン工房さんから購入したのが昨日の話です。今日は昨日の記事の続きの様な形になっています。。。と言っても単独でもわかるように書いてあります。

ただただ、Noctuaのキットがどういうものかというものかを楽しんでもらえれば幸いです。

パソコン工房の梱包状態

パソコン工房の梱包強化宣言は本当なのか?今後、FANモータがついているCPUクラー等の購入参考になると思ったので、梱包状態も記事の中に入れることにしました。

ちなみに、なぜ、パソコン工房での購入かというと、今パソコン工房では11月11日まで期間限定で全商品送料無料キャンペーンをやっているのです。低価格でほとんどのお店が700円前後の配送料が掛かる980円のリテンションキットを買うならここしかないと思いました。

もしかしたら、あまりの発熱の多さに追加でFANモーターを購入するかもしれないので、クラー繋がりで梱包状態も書くことにしました。

あとは、なぜかほとんどの店で夜間販売の数分で売り切れてたi9-12900KFが、マウントキット到着後に、まだ在庫がある状態だったのです。前日に総額12万円相当の新CPUとマザーボードが安全に届くかどうかの試し買いの形で試してみた結果GOだったので急いで注文しました。

おっと、話がそれてしまいました。梱包状態ですが、梱包箱の写真です。

パソコン工房の梱包

外箱はロゴ入りの箱で、精密機器とあります。パソコン工房という名前だけで、精密機器が入ってそうな感じがします。裏側は組み立て式の折り込みで固定されています。

宅配された後にも、家族が気無しにアンバランスな場所に乗せてしまう危険性もある中、この箱なら、注意してもらえるはずです。。。。きっと。

梱包状態

さて、お待ちかね。。。。待ってないかな、内部の状態です。

梱包を解くまでの写真

こんな感じで届いています。

さて、プチプチの袋に入って、テープで固定されています。一番上に、納品書と保証規定や保証に必要なシートなどの印刷物が入っていています。

プチプチが箱にしっかり収まっていて、緩衝材の間に隙間がありません。中下が梱包シートと中の商品。で左下が商品です。

紙状の緩衝材と違って確かに、これは発送準備に時間がかかりそうです。宣言を掲げ全従業員一丸となって梱包ミッションをやり遂げる覚悟がないと、ついつい忙しさで、大切な荷物という認識が薄れてしまいそうです。あの宣言はもしかしたら外ではなく内に向けてのメッセージだったのかもしれません。

さて、宣言通り360度全方位カバーでした。そういえば、宣言というと緊急事態宣言が連想され解除されるものというイメージがりますが、できればズーーーと、こういう梱包で発送し続けて欲しいと利用客としては願ってしまいます。

パソコン部品の等の通販で一番怖いのは、輸送時の乱雑な事故です。その心配がない通販サイトはとても貴重なので、できれば、ずーーーーと続いてくれたら嬉しいなぁと、本気で思っています。もう、重ねて書いちゃいます。

Intel 第12世代CPU対応Noctua LGA1700リテンションキット

Noctuaというと、CPUクラーが5千円でも高額商品と言われていた頃に、1万円以上のかなり凝った作りのCPUクラーを出した会社です。なんだか、茶色にものすごいこだわりを持っているようで、ずっとクリーム色に栗色のアクセントがあるCPUファンモータをつけている会社だそうです。

詳しくは、国内正規販売店のサイズさんに綺麗なブランドに関してNoctua (ノクチュア)特設サイトがあります。

Noctua LGA1700対応アプグレードキット

昔々の僕の中のイメージでは、このメーカのCPUクラーは高音の花でした。というより、そんな高価なCPUクラーよりサイズさんの3千円クラスや、ちょっと高級なCoolerMasterさんのCPUクーラで大満足していたのです。もちろん、特売狙いです。。。。

でわ、ワクワクしながらまずはNM-i17xx-MP83外箱を確認。

Noctuaキットの化粧箱

サイズの保証書付きです。保証書付きだけど初期不良のみ交換いたします。中は板とネジとスペーサーだけなので、故障というより破損以外に考えられないため問題ありません。

フクロウがいい感じです。ぱっと見、GODIVAなどのバレンタインデーやホワイトデーなどで行き交う、ちょっと高級なチョコレートを彷彿させるパッケージです。

パッケージの封印と開けた直後の写真

よくあるシールによる封印はありません。その代わり、かなり硬いので、ちょっと破れてしまいました。真ん中は開けた直後の状態で、左はふたに挟まっている、Noctua CEOのメッセージカードを兼ねた取り付け説明の対応CPUクーラの一覧です。

一番上の赤い警告用紙を取った状態

ホビー三昧Dの写真は圧縮しすぎで少し汚いですが、かなり高級感があります。樹脂製のスペーサが白色のものもあったのですが、綺麗なブルーです。つや消し黒の鉄板に、ちょっとメッキっぽいクロムメッキの留め具、そしてネジが入っています。

留め具を取り出した状態(表面)
留め具表面
留め具を取り出した状態(裏目)
留め具裏面

取り出すとこのようになっています。4つのピンが、中空の中蓋に差し込まれて固定されています。

高密度クッションに収まっているスペーサ

最後に、高密度なクッションと、固定板と、青いスペーサーのアップです。写真の青色は少し明るすぎますが、深い濃紺色です。

なんか、ほんとに高級品という感じがすごくします。。。残念なことに、まだi9-12900KFが輸送中のため、ここまでです。

感想

NoctuaのLGA1700マウントキットは日本では市場販売されていますが、Noctuaさんは申請することで購入者へ無償提供をしています。AmazonBasicの様な茶箱やパッケージ袋で届くとばかり思っていたので、びっくりしました。

最近は同価格帯のCPUクラーが増えてきたため超高級というイメージはありませんが、以前は飛び抜けて高価だったのです。原価が物凄く安いのかもしれませんが、これが980円なんてとても思えないつくりでした。満足です。

夜間販売の夜10時に買いそびれてがっかりしている中、たまたま購入できてしまったため、自分が買ってからゆっくり調べている最中ですが、どうも、AMDのCEOが発表会で、Intelはまた大電力で性能を高めているというような事を言ったそうです。

最近のIntelやAMDの傾向から発熱に関しては十分想像できていましたが、やっぱりかなりの発熱持ちで、スペック表に最大241Wと書いてあるということは、控えめに見ても350W近くまで電力を消費して発熱しそうな気がしてしまいます。

となると空冷最強と言われたNoctuaでも厳しい気がしてきました。って、PCケースまで買い直しはできない。。。財布が空だもん。ほんと。

NoctuaのCPUクーラを買う前のアドバイス

今年の初夏ごろに確認した時には一時市場から在庫が消えていました。だから、Noctua NH-D16が発売間近なのかと思ったのですが、パソコン工房のNH-D15一覧を見たら全色在庫がある状態でした。放熱版の面積によるコストパフォーマンスから見た一番安い組み合わせは、本体のNoctua NH-D15と対応したリテンションキットのNoctua NM-I17XX-MP83で両方買うことでLGA1700に対応できます。

購入する方にアドバイスとしては、一番重要なことは購入予定または購入したZ690のマザーボードがNoctuaのCPUクラーに対応しているかどうかですが、これはメーカーが独自確認したNoctuaのマザーボード対応表に互換リストが載っていますので購入前に確認できます。

こういった情報って、多くのCPUクーラメーカーは公表していないため、なんとなく商品ページに乗せてある寸法図をもとに、実測や目測で予想し、ダメもとでえいヤァツと買うところなのですが、検証してもらえているので安心して購入できます。さすがって思ってしまいます。

放熱性能の確認について

次に重要なことは、発熱量が高いCPUを基準にメーカーが確認したNoctua i9-12900KでのCPUクーラーの冷却確認リストで自分にあったCPUクラーを見つけることだと思います。パソコン工房の販売ランキングによると、12cmダブルファン仕様のNoctua NH-U12Aが一番人気みたいです。

やはりD15がケースに入らない場合も多いのかもしれません。Noctuaの独自冷却性能スコアではD15が189に対しU12Aは169ポイントになっています。でも十分にCPUを冷やすことができるとなっているようです。

ケースのサイズにもよりますが、NH-D15の特徴である中央と外側の14cm FANモータは入らないものが多いため、シングルファンのモデルではなくあえて、12cm FANを追加で買うのもありです。Noctuaの14cm FANは単品購入だと3千円程度します。取り付けはやはり純正の方が、ゴム足の位置なども考えられていて振動も少なく安心です。だから、僕は予備パーツとして14cm FANの外側が入らないことを知りながらチョイスしました。

intel第12世代CPU仕様の比較表で見ると i9-12900Kも、i7-12700Kも、i5-12600Kも、125W以上の発熱でK付きモデルは順に最大150W ,190W,242Wと並んでいるため、ケースが許す限り大きいCPUクーラーにする事はいい選択だと思います。ちなみに、サイズの代理店保証は2年間になっていますが、オーストリアにあるNoctuaへ連絡してから国際郵送をすることで購入後から6年保証が受けることができます。

Noctuaではないとは思いますが、昔買ったヒートパイプと呼ばれる部品について、CPUクーラ台からフィンに熱を伝えるパイプの劣化が不良となり全くフィンに熱が伝わらなくなったCPUクーラがありました。

6年間冷えることを保証しているということはやはり、すごい事だと思います。あっFanモータは消耗品なので保証対象外です。ティファールの10年保証の圧力鍋と同じで本体だけです。

液冷について

最後まで書き上げてから気がついたのですが、別に空冷にこだわらなければ、ラジエターサイズが360mmの簡易液冷の方がいい様な気がしてきました。パソコン工房の液冷CPUクーラ商品一覧を見たら、高級で手が出ないと思っていた360mmサイズでも1万円代のものがありました。

液冷250WオーバーのCPUを冷やすとなると、もはやCPUソケット周辺という容積に収めなければならない空冷に対して、圧倒的に広いラジエターがつながった液冷タイプではないと難しい世界になってきたのかもしれません。

ただ、液冷も低品質なものだと、ポンプの音がうるさかったり、あまり冷えなかったり、ケースのスペースや色々出てくるため、選ぶのが大変そうだなと思います。

無音のヒートパイプと違い液冷を循環させないと冷えない液冷はポンプを止めることができないのではないかと思うのです。まさかサイフォンや温度差を利用した自然循環のものもあるかもしれませんが、動き続けるポンプのブゥーーーーという音は、なんか気になります。

次に液冷は基本的に温度差が大きいほど効率が高くなるため内部の液体が60℃ぐらいで循環し、空冷よりオイルヒーターのような遠赤外線が大量に出てパソコン周辺が熱く感じるかもしれません。

それにしても、GPUと合わせて500W超となると、冗談抜きに小型セラミックファンヒータ並みの熱風が出てくるかもしれません。

なんとなく、液冷に対してメガティブなのは、空冷派だからです。。。いつ寝返るかわからない空冷派ですが。。。楽しくなってきました。